シャープな見た目が人気!ステンレスベルトの腕時計

腕時計にはさまざまなカラーや素材があり、どのようなものを選ぶかによってかなりイメージが変わってきます。洋服を自分の好みに合わせてコーディネートするように、毎日身に着ける腕時計も自分の好みのイメージにカスタマイズすることができます。例えば、腕時計のベルトにはいくつもの種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。使用シーンや自分の好みに応じて選ぶことができますし、季節ごとにベルトを付け替えて四季折々のファッションアイテムとして腕時計を楽しむという人もいるようです。では、金属製ベルトの中でも最もよく用いられるステンレス製のベルトにはどんな特徴があるのでしょうか。今回はそのメリット、デメリット、ケア方法や交換方法などを見ていきましょう。

ステンレスベルトとはどんなもの?

腕時計用に使用されるベルトの種類を大きく分けると革製と金属製になります。金属製のベルトのうち大半を占めるのがステンレス製です。このステンレスとは、鉄に最低でも10.5%以上のクロムを含む合金鋼のことを指します。ステンレスという名称のほかにも、ステンレススチールやSSと表記されている場合もあるようです。金属製ベルトにはほかにもチタン合金製のものがあります。これはステンレスよりも軽いのが特徴です。 ステンレスベルトはコマと呼ばれる金属板を組み合わせて作られたブレスレットタイプのベルトです。コマの数の違いにより見た目と装着したときのフィット感が異なってきます。コマがいくつ横並びになっているかに応じて単連、3連、5連、7連、9連などと呼ばれます。金属の粒をメッシュ状にしたミラネーゼというデザインもあります。コマ数が多いほど手首に沿った柔らかい装着感になり、着け心地が良くなります。その一方でコマ数が少なければガッチリとした着け心地になります。

Men’s Wrist Watches at the groom’s morning

ステンレスベルトならではのメリットとは?

素材やカラーが豊富で高級感のある革製のベルト、安価で丈夫なウレタン製、軽くてオシャレなナイロン製など、腕時計のベルトには素材ごとにそれぞれ異なるメリットがあります。 ステンレスベルトの優れた特長のひとつは、光沢がありシャープな見た目の美しさにあります。金属という素材の持つ独特な重厚感や高級感を感じられることから、ステンレスベルトを愛用している人は少なくありません。また、ステンレスベルトは個性を主張しすぎないため、オフのカジュアルなシーンだけでなく、ビジネスのスーツスタイルやフォーマルな場面でも合わせやすいのがポイントです。身に着けるシーンを選ばない万能型の腕時計の筆頭といえるでしょう。磨き方によって光沢を調整することも可能なので、好みや使用シーンに応じたものを選ぶことができるのもメリットです。 また、ステンレスベルトの最大のメリットといえるのはその耐久性です。水や汗、熱といった要素に強く、正しく使用していれば10~20年単位で使うことができるとさえいわれています。ステンレスベルトはサビにも強く劣化しにくいため、高温多湿な日本の気候にも対応しています。

ステンレスベルトにもデメリットがある?

たくさんのメリットがあるステンレスベルトですが、いくつかのデメリットもあります。 そのひとつが、価格帯が高めであるという点です。さまざまな種類、値段のものがありますが、一般的にはラバーベルトなどと比較すると値段が高いという傾向があります。 さらに、素材が金属であるためにベルトの重さが気になるという意見もしばしば聞かれます。そのため長時間使用していると疲れてしまうケースがあります。それを避けるためには試着してみて重さを確かめてから購入するのが良いでしょう。低価格帯の腕時計では、巻きブレスと呼ばれるバンドの中を空洞にして軽くしているタイプもありますが質感が多少劣ってしまいます。 また、金属アレルギーの人がステンレスベルトを使うとかぶれやかゆみなどの症状が起きることがあります。金属アレルギーを持っている人が金属製のベルトを使用したい場合にはステンレスではなくチタン合金を検討するのが良いでしょう。 さらに、ステンレスベルトはバンドが汚れやすいという特徴があることも覚えておきましょう。ベルトのコマとコマの間に汚れやホコリがたまりやいのです。きちんとケアせずにほうっておくと落ちにくい頑固な汚れになってしまうので注意が必要です。

ステンレスベルトを長持ちさせるケア方法

腕時計のベルトは長時間皮膚に直接触れているため、当然汗や汚れが付着します。汚れを放置しているとサビの発生につながり、服の袖口が汚れたりかぶれの原因になったりしますから、正しくケアすることが欠かせません。日頃のケアで意識したいポイントは、時計をはずす際に汗や水分をふき取ることです。吸湿性のある柔らかい布でふき取り、十分に乾かし、通気性の良い場所で保管しましょう。ベルトの隙間にたまってしまうホコリや汚れは、乾いた柔らかい歯ブラシで優しくこすり取るのがコツです。なお、日頃のケアで取り切れない細かい部分の汚れは時計店で超音波洗浄機にかけてもらうことで取り除くことができます。 また、金属製のベルトには使用しているうちに表面に細かいキズがついてしまうことがあります。こうしたキズはステンレスの光沢を鈍らせてしまいます。ステンレスの細かいキズは定期的にコンパウンドなどで磨いてあげることで補修し輝きを取り戻すことが可能です。細かいキズがどうしても気になる場合は、時計店で新品仕上げを依頼しましょう。プロに磨いてもらうことで見違えるほど美しくなります。

意外と簡単なステンレスベルトの交換

ステンレスベルトも長年使用しているうちに少しずつベルト部分が伸びてきてしまうことがあります。また、コマを留めているピンやネジの部分がサビることもあるでしょう。そうなった場合には、新しいベルトへ交換する必要があります。それ以外にもコマ数の異なるステンレスベルトに交換したいとか、別の素材のベルトに変えてみたいといったケースがあるかもしれません。 腕時計のベルト交換をする場合にはまず必要な道具を準備します。時計の固定部分の幅に合わせた新しいベルトと、ベルトを留めているバネ棒を外すためのバネ棒外しという工具です。最初に、交換したい時計のベルトをバネ棒外しを使って外していきます。バネ棒はトイレットペーパーを固定している棒のような構造で、片側を内側に押すと縮まって外せるようになっています。I字、Y字の両面があるバネ棒外しを使ってバネ棒を外し、ベルトからバネ棒を引き抜きます。続いて、購入した新しいベルトにバネ棒を入れ、外したときと逆の手順で時計にバネ棒を取り付ければ完成です。