腕時計がビジネスシーンでどうしても必要になる人、腕時計をファッションの一部として重視している人も多いでしょう。正確な時刻合わせたり電池交換などのメンテナンスをしたりと、アナログな手間のかかる時計も味がありますが、忙しい現代人にはその一手間が面倒に思う人もいます。電波式ソーラー腕時計は標準電波を受信して時刻を修正してくれるうえ、光に当てることで充電ができるので手間のかからない腕時計です。メンテナンスが一切必要ないわけではありませんが、この軽快さはとにかく魅力です。今回は、そんな電波式ソーラー腕時計について紹介します。
時間がずれない!電波式のメリット
電波式時計とは、時計の中にアンテナが内蔵されており、定期的に「標準電波」を受信して時刻を自動的に修正してくれる時計です。この標準電波とは何かというと、福島と九州の2カ所にある送信所が発信している日本の標準時の電波であり、これは情報通信研究機構によって管理されています。この標準電波が受信できる状況にある限りは大きな時間のズレは生じず、かなり正確な時間を示し続けてくれます。この2カ所の送信所の発信する電波は、ほぼ日本全国をカバーしています。メリットはやはり、何といっても時刻合わせの手間がかからないことと、時間がほぼ正確であることでしょう。サマータイムのような時間が狂いがちなときでも自動的に時刻を修正してくれるので、時計の正確さについて意識することなくストレスフリーで使用することができます。
電池がきれない!?ソーラー電池とは
ソーラー電池、つまり太陽電池とは、光のエネルギーを電力に変換する電子機器のことです。光を当てるだけで充電ができ、電池交換がほとんど必要ないことの手間のなさ、そしてそのエコさとクリーンさが最大のメリットです。実際は太陽電池にも寿命はあるのですが、普通の電池交換に比べればかなり頻度が少なく、手間がかかりません。ちなみに、寿命があるのは光から変換された電気エネルギーが蓄えられる二次電池という蓄電池です。これは使い捨ての電池とは違う充電式の電池になります。注意したいこととしては、日照時間の少ないシーズンには充電不足になることがあることです。充電不足になると日にちや時間がズレてしまうことがあるので、月に1回ほど時計を日光の当たる窓辺などの場所に5~6時間置いて充電するのが上手な使い方です。それでも、時計を日用品として普段使いで使う人にとっては、とても使いやすく便利な時計です。
電波式ソーラー腕時計の価格帯とは
電波式ソーラー腕時計の価格帯は、腕時計全般の価格帯と同様にピンキリで、数千円台から、何十万円もするものまでさまざまです。気軽に購入しやすい価格である1万円台〜数万円くらいの価格帯でも十分に選択肢は豊富です。素材やデザイン、機能、性能に応じて価格が変わりますので、求めているクオリティと予算の釣り合うところで気に入るものを選びましょう。ブランドの時計は素材に金やプラチナが使われていたり、加工にこだわりがあったりするので高価になりますが、その代わり素材が丈夫なので傷がつきにくかったり長持ちしたりします。長い目で見れば決して高い買い物ではないかもしれませんが、自分の出せる予算もありますから、どこに価値を置くかということにもなるでしょう。機能面での例を挙げれば、日本国内の電波しか受信できない電波時計だと、海外に行った場合は普通のクォーツ時計になってしまいます。もちろん、日本からほとんど出ない人にはそれで十分ですが、海外出張の多いビジネスマンには海外の電波を受信できるモデルが便利です。世界のあらゆる国々に行くような人であればGPS電波時計がおすすめですが、そうなると価格帯は一気に10万円以上の高価なモデルになります。
人気の電波式ソーラー腕時計3選
ここでは男性向けの電波式ソーラー腕時計のなかから、特に人気のあるモデルを3点紹介します。ひとつ目は、定番の人気商品であるカシオのG-SHOCK ORIGIN MULTIBAND6 GW-5000-1JFです。初代G-SHOCKのデザインを引き継いだニューモデルは、シンプルで無駄なものがなく、男性らしい重厚感があります。普段使いにぴったりで、プライベートでもビジネスシーンでも大活躍するでしょう。こんなにG-SHOCKの基本に戻ったデザインにも関わらず、世界6局の標準電波を受信できるマルチバンド6が搭載されているなど、古くからのG-SHOCKファンには嬉しい洗練されたこだわりのモデルです。2つ目は、シチズンのATTESA CB3010-57Lです。わずかな室内光でも電気に変換することのできるシチズン独自のエコドライブ電波時計です。なんといってもシンプルですっきりとしたデザインが美しく高級感も抜群で、ビジネスマン向けのモデルです。ベルト部分はチタン素材で肌にやさしく、とても軽やかです。傷のつきにくいデュラテクトTICの表面加工と、暗くても盤面の見やすい夜光の仕様も美しく魅力的なポイントです。最後の3つ目は、セイコーのASTRON SBXB045です。アストロンはなんと世界で初めてのGPSソーラーウォッチであり、初代モデルよりさらに上を行く進化を続けています。GPS衛星電波により現在地の位置と時刻を正確に取得するので、世界のどこにいても電波式ソーラー腕時計として使用できます。スーパークリアコーティングとダイアシールドというセイコー独自の技術を兼ね備えたコンフォテックスにより、光の反射に妨げられず見やすい盤面と傷のつきにくいボディを実現しています。世界中で活躍する人におすすめの、洗練されたワンランク上の腕時計です。
まとめ
光を当てるだけで充電ができる、さらに海外や衛星の電波を受信して自分の今いる場所の時間に時刻を自動で合わせてくれる、そんな夢のような時計が日常のものになっているのが現状です。見た目も洗練され、傷つきにくい加工や、防水加工も進んでいます。多様化したライフスタイルに合わせて、いつでもどこでも身につけられるよう、時計も進化を続けているのです。しかし、きめ細やかなメンテナンスが一切不要になったかというとそういうわけではなく、どんな時計であれ清潔さを保つためには拭いたりブラシで清掃したりなどのセルフケアが必須です。また、ソーラー電池でも二次電池に寿命がくれば交換が必要ですし、ときには分解掃除をすることでより長く愛用の時計を使い続けることができます。お気に入りの電波式ソーラー腕時計を見つけたら、その便利さや手軽さの恩恵に預かりつつも、愛着を持ってできるだけ長く使えるようにメンテナンスする方法をぜひ身につけてください。