電池式の腕時計は巻く手間がかからず、誤差も少ないので、愛用している人は多いでしょう。さらに電池交換がまったく要らない時計があったら便利だと思いませんか。それを実現してくれるのがソーラー式電波腕時計です。通常の電池式時計と比べても誤差はかなり少なく、待ち合わせや仕事の面接など大切な予定に遅れる心配がありません。そんなソーラー式電波腕時計はいろいろなメーカーから出されています。ここでは、ソーラー電池式腕時計の基本的な仕組みや、使う際の注意点などを解説します。
腕時計, 電波, ソーラー式電波腕時計ってなに?
ソーラー式の腕時計を知らなかったという人は「ソーラー式電波腕時計ってなに?」と疑問を持つのではないでしょうか。ソーラー式電波腕時計は、ソーラーパワーで駆動する腕時計のことです。ソーラーパネルと充電タイプのバッテリーを組み合わせたものが一般的な作りになっています。ソーラーパネルとバッテリーは文字盤に組み込まれているのが基本的な造りです。文字盤の表面が小型のソーラーパネルになっており、そこから充電し、蓄電します。一度フル充電されれば数ヶ月から1年程度は駆動するものがほとんどです。充電時間と駆動時間は時計の大きさやメーカーで異なります。 ソーラーというので、太陽光がなければ充電できないと思うかもしれません。しかし、照明の灯りでも充電は可能です。ただし、必要な明るさはメーカーで異なるので確認は必要でしょう。一般的には窓際など明るい場所に数時間でも置けば充電できます。文字盤の大きなものの方が充電時間や駆動時間は長い傾向がありますが、小さなものでもフル充電すれば半年以上は持続するものが増えています。レディースに多い20mm程度の文字盤のものでも、日常用として使うのは十分でしょう。 ソーラー式電波時計のもうひとつの特徴は、時間の誤差が極めて少ないことにあります。自分で時間を合わせる必要がなく、送信局から送られる標準電波を時計が受信し、時刻設定を自動で行います。日付入りのものもありますが、多くは調整の間隔が100年程度で設定されています。一生使うことを考えても困るということはないでしょう。 ソーラー式電波腕時計は、現在国内でレディースからメンズまでさまざまな時計メーカーから出ています。ソーラー式電波腕時計は、日本ではシチズンが1996年に腕時計として初の「エコマーク商品」としての認定を受けています。(※1)
ソーラー式電波腕時計の種類
ソーラー式電波腕時計は現在、シチズン、カシオ、セイコー、オリエオントなどが国内で出ています。レディース向けのドレスタイプのものから、メンズ向きのビジネスタイプの腕時計の他に、アウトドアタイプなど種類は豊富です。ソーラー式電波腕時計は時計だけのもの、防水機能を加えたもの、さらに衝撃や磁気からの影響を抑えたものなども出ています。 世界中どこにいて正確な位置情報と時間を受信できるGPS搭載タイプのものは、海外出張や登山、ハイキングなどアクティブに活動する人に向いているといえるでしょう。GPSタイプはBluetoothでスマートフォンとの連動が可能です。メールの受信通知や着信通知なども手元で分かります。シチズン、セイコー、オリエントなどは女性向けのシリーズも販売し、安定した人気があります。女性向けのものは文字盤にダイヤモンドを配したものや白蝶貝で作られたものなどフォーマルな装いに合わせやすいものから、スポーツの時に使いやすい機能的なものまで揃っています。 同じソーラーパワーで駆動するものですが、メーカーで名前を分けている場合があります。シチズンは「エコ・ドライブ」、カシオは「タフソーラー」がソーラー式の腕時計です。
ソーラー式電波腕時計を使う時の注意点
一般的にフル充電すれば数カ月は光に当てなくても駆動しますが、メーカーや使い方によって差があります。電池切れにはくれぐれも注意しましょう。電池残量が少なくなってくると、電波の受信が正確にできないことも考えられます。誤差が目立ってきたときには電池残量が少ないことも考えて、十分太陽光に当ててください。通勤や通学などで日常的に使っている場合は自然に太陽光や照明で充電されていいます。そのため、完全に電池が切れる心配はほとんどありません。しかし、長い間使わない場合には注意が必要です。は箱にしまいっぱなしにするより、時々光に当てて充電が切れないようにしましょう。万が一、完全に切れてしまった場合は、太陽光をしっかり当てて充電することをおすすめします。 充電をしないまま使わずにいると、ソーラー式ということを忘れてしまう人がいます。慌てて電池交換に出すことのないように注意しましょう。もちろん、時計店などで電池交換をする際に見れば分かりますが、通常の電池式の時計と錯覚する人が稀にみられます。また、防水タイプではない時計を水に浸けてしまわないことも重要です。 ソーラー充電タイプに限らず電波時計自体、テレビやパソコンなどの近くに置くと受信に影響が出ます。できるだけテレビやパソコンの近くには置かないようにすることも注意してください。パソコンや携帯を日常的に使う場合は磁気からの防御機能のついたソーラー式電波腕時計を使うといいでしょう。(※2)
高機能で高くない!?価格帯はどの幅であるのか
ソーラー式電波腕時計の価格帯は非常に幅があります。安いものであれば数千円のものも出ています。安い価格帯のものはノーブランドのソーラー式電波腕時計が多いかもしれません。しかし、シチズンやセイコーなど有名メーカーからも手頃なラインがたくさん出ています。高価なものになるとは10万円を超えるものもみられますが、最も高いものでも30万円前後でしょう。価格の違いは機能性やベルトなどマテリアルが主で、他には生産工場が国内か海外かという違いもあります。一般的に購入されているのは2万円〜10万円前後のものが多いようです。レディース向けのソーラー式電波腕時計で人気のシリーズを見ても、価格帯は2万円前後から7万円前後で設定されています。GPS搭載や、スケジュール管理・体調管理など多機能であっても、10万円前後といったところです。メンズの場合の人気シリーズの場合でも5万円前後〜10万円前後に集中しており、ビジネスや普段使いの腕時計として使うなら手頃といえるのではないでしょうか。