高級腕時計といえばコレしかない!ロマンある機械式腕時計のすすめ

腕時計はファッションの一部として付ける人やビジネスで利用する人などさまざまですが、普段なにげなく着けている腕時計にはどんな種類があるかご存じですか。腕時計の種類は、多くの人が知っているアナログやデジタル時計だけではありません。どんな種類があるのかざっくり知りたい人のために、一般的に販売されている4種類の時計の特徴やメリットなどをまとめてみました。これから腕時計を購入するときの時計選びの参考にしてみてください。

機械式の腕時計って?

機械式とは、ゼンマイバネを動力源にし、歯車を使って動かす時計のことです。その原理は16世紀初頭にヨーロッパで開発され、腕時計という形で普及を始めたのは20世紀初頭のころです。その後1970年代にクォーツ式腕時計がブームになるまでは、腕時計と言えばこの機械式のことを指していました。一方、クォーツ式とは、水晶に交流電圧をかけると一定の周期で規則的に振動する性質を利用して作った電池で動く腕時計のことです。クォーツ式の普及によって機械式腕時計のメーカーは壊滅的な打撃を受けましたが、1980年代に入ると熟練工による高い技術が再評価され、復活を遂げます。この時に見直された伝統に裏付けされた深みのあるデザインとファッション性こそが機械式腕時計の魅力です。歯車とばねによって構成された機能美は、他のものには代えがたいものがあります。そして、1度衰退しかけ、魅力を再発見されたことにより、その価値はより強固なものになったと言えるでしょう。ちなみに、機械式腕時計には手巻きと自動巻きの2種類があります。手巻きとは、リューズと呼ばれるつまみを使ってゼンマイを巻き上げる方式です。定期的にゼンマイを巻かないと時計は止まってしまいます。
一方、自動巻きの腕時計は、腕に着用して歩いていると内蔵しているローターが腕を振る勢いによって回り、自動的にゼンマイを巻き上げてくれます。したがって、定期的に腕時計を使っている限り、時計は半永久的に動き続けるのです。もちろん、時計を着用しないで置きっぱなしにしていると止まってしまうので、そのときは手巻きと同じように手動でゼンマイを巻き上げる必要があります。一般的に、仕組みがシンプルで耐久力が高いのが手巻き式で、製作する際により高度な技術を要するのが自動巻きです。なお、現代では、ほとんどの機械式腕時計が自動巻きを採用しています。

機械式のメリットとデメリット

機械式はクォーツ式よりも古い技術ですし、ましてやテクノロジーの粋を集めたスマホに比べると過去の遺物だと思う人もいるかもしれません。しかし、機械式時計には他のものには代えがたいメリットがあります。まず何と言っても電池が不要な点です。スマホなどは毎日のように充電しなければ無用の長物となってしまいますが、自動巻きの腕時計は定期的に歩いてさえいればエネルギーの補充は一切不要です。万が一、置きっぱなしにして止まってしまったとしても、手動で巻き上げれば問題なく動きます。外部からのエネルギーを必要とせず、機械だけで完結している点も機械式腕時計の魅力だと言えるでしょう。しかも、メンテナンスをきちんと行えば数十年単位で同じものを使い続けることが可能です。数年に1度買い換えるのが当たり前になっている多くの電子機器と比べると所有品に対する愛着度が違ってきます。
一方、機械式時計のデメリットは値段が割高な点です。人気ブランドであれば少なくとも数十万円はするので、時間を知るためだけの道具だと考えると購入をためらってしまうかもしれません。それに、電池がいらないといっても、数日も放置していれば時計の針は自然に止まってしまいます。時間の正確さもクォーク式やスマホには劣り、1日に数秒のずれが生じるために数週間ごとに時間を合わせなければなりません。しかし、実際のところ、機械式時計の価値は時間を知るための道具としてだけではなく、そのファッション性の高さにこそ大きな意味合いがあります。したがって、定期的にゼンマイを巻いて時間を合わせる手間は、機械式時計に魅了された人にとっては、自分の所有品に対してより愛着を深めるための行為でもあるのです。

機械式腕時計のブランドを紹介

機械式腕時計のメーカーには、世界中に名が知れた有名ブランドが数多く存在します。その中でも代表格と言えるのが、世界三大ブランドと言われる、ヴァシュロン・コンスタンタン、オーデマ・ピゲ、パティック・フィリップでしょう。ヴァシュロン・コンスタンタンは1755年創業の老舗中の老舗です。日本での知名度は決して高くはありませんが、長きにわたって欧米の王族や貴族に愛され続けている超高級ブランドです。高級感とシンプルさを併せ持つ美しいデザインが人気であり、代表的なモデルとしてはオーヴァーシーズ・クロノグラフやパトリモニーコンテンポラリーなどがあります。価格はいずれも最低200万円近くします。オーデマ・ピゲはもともと歴史ある老舗ブランドではありましたが、その人気を不動のものにしたのが1970年代に登場したロイヤル・オークというモデルです。贅を凝らした超高級スポーツウォッチでありながら、決して派手すぎない洗練されたデザインは、多くの人にとってあこがれの的となっています。なお、定価は安いものでも200万円以上です。
そして、総合力において世界最高峰の高級時計ブランドと言われているのが、永久修理を保証してくれることで有名なパティック・フィリップです。このブランドのモノづくり対するこだわりは他社の1歩も2歩も先をいっており、特に仕上がりの美しさと実用性の高さの両立という点では、他の追随を許しません。代表的なモデルとしてはカラトラバやノーチラスなどがあり、特に後者は定価が300万円を超える超高級スポーツモデルです。これらの雲上の高級ブランドに対して、大衆の間で有名な高級腕時計ブランドの代表格がロレックスです。もちろん、値段は決して安くないのですが、普通のサラリーマンでもがんばれば手の届く価格であり、同時に高級時計を所有しているという満足感も高いため、機械式時計に魅了された人の多くは最初にロレックスを購入しようとします。ロレックスでは自己主張が強すぎるのでもっとさりげないおしゃれがしたいという人に人気なのは、オメガです。値段はロレックスより控え目で、ビジネスシーンでも嫌みなく使えるのが魅力の高級時計です。その他にも魅力的な機械式時計のブランドは数多くあるので、いろいろ調べてみて、あなたにぴったりの1本を見つけてみてはいかがでしょうか。

まとめ

機械式腕時計には決してその時代の最新の技術が使われているわけではありません。むしろ、古い技術の積み重ねこそが機械式時計のアイデンティティだと言えます。しかし、その中には長い歴史の中で培われてきた職人たちの知恵の結晶が詰め込まれています。そして、その結果が何十年という長期にわたる稼働を可能にしているのです。機械式時計は大事に使っていれば、親から子へと引き継いでいくことが可能です。世代が変わっても悠久の時を刻み続ける精緻な機械。また、そのデザインには歴史の積み重ねによる洗練と深みが具現化されています。たとえ古くなっても、アンティーク品としての魅力は輝きを増してくるでしょう。そんなロマンあふれる機械式腕時計の魅力にあなたもぜひ触れてみてください。